ベトナム戦争(1965~1973年)
当時のベトナムは、社会主義の北ベトナムと資本主義の南ベトナムに分かれていた。
南ベトナムの社会主義者はゲリラ戦で抵抗し、北ベトナムは彼らを支援した。
南ベトナム政府を支援するために、アメリカはピーク時には50万人を派兵した。
アメリカ政府は、ベトナム介入は正義であり、戦況も芳しいと報道した。
しかし、腐敗しきった南ベトナム政府は南ベトナム国民の支持を得られず、アメリカ軍は孤立する。
ゲリラ兵は軍服を着用しないので、民間人とゲリラ兵の区別は付き難い。
疑心暗鬼に陥ったアメリカ軍は、見境なく民間人を虐殺してしまう。
仁義なき姿と、アメリカ大使館がゲリラ組織に激しく攻撃されている様子が全米のお茶の間にテレビ放映されると、世論は一気に反戦へ傾く。
1973年のアメリカ軍撤退完了と1975年のベトナム統一は、対外戦争と世論に合衆国政府が敗北するという、前代未聞の出来事となった。
アメリカ国内とアメリカを取り巻く環境は多極化し、21世紀を迎えることになる。