ゼロから学ぶアメリカ合衆国

ゼロから学んだアメリカ合衆国をわかりやすく説明

南北問題

建国から時代が進むにつれて、南北の対立が深刻化した。

 対立の中心には、南部経済を支えた奴隷制度があった。

建国黎明期に黒人奴隷による労働はピークを過ぎており、いずれ奴隷制度は自然消滅する運命にあると考えられた。

ところが、1793年に綿から種を取り除く装置が発明され、作業効率が50倍も向上する。

綿花栽培というアイコンの誕生により、南部では奴隷労働によるプランテーションが息を吹き返す。

連邦(合衆国)政府は州を増やす際、南部の奴隷州と北部の自由州が同数になるように調整し、議会の発言力で南北均等になるようにした。

ところが1850年には限界に達し、連邦政府は匙を投げて、各州に判断を委ねる方向へ転換する。

危機感を抱いた南部は合衆国を離脱して、南北戦争に発展する。国が真っ二つに割れた問題は、武力によって解決された。