ゼロから学ぶアメリカ合衆国

ゼロから学んだアメリカ合衆国をわかりやすく説明

独立戦争(アメリカ革命)

日本では「独立戦争」で通っているが、現在のアメリカでは"American Revolution"または"Revolutionary War"と表記され、”独立”ではなく”革命”という言葉が使われている。

  戦闘は1775年に最北のボストンから始まり、ニューヨーク、フィラデルフィアと南下した。1778年には最南端のジョージアへ移り、サウスカロライナノースカロライナ、ヴァージニアと北上した。同時進行ではなく、転戦に次ぐ転戦というスタイルだった。

武力衝突は1775年4月に民兵と英国軍の間で突発的に始まった。その後2回目の大陸会議が開かれ、「大陸軍」と呼ばれる正規軍が組織され、ワシントンが総司令官に指名される。

一方の英国軍も、大陸軍に呼応した欧州列強の参戦もあり、ヨーロッパや他の植民地での戦闘に手いっぱいの状態で、アメリカ部隊を増強することはできなかった。それで植民地に反感を抱いている先住民や、英国王室に愛着を感じる王党派市民で兵員を補充し、大陸軍が内部崩壊するのを待っていた。土地を占領しても、勢力を維持するための駐留軍を残す余裕がなかったのである。ワシントンもこのことは百も承知で、あえて決戦を避けて兵力を温存し、英国軍が干上がるのを待っていた。

戦争中「大陸会議」は中央政府として機能し、翌1776年の7月にはイギリスからの「独立宣言」が行われる。お互いに相手の自滅を待つしかない不毛の戦いが続いていたが、フランスの直接参戦により戦況は変化し始める。1781年のヴァージニア州ヨークタウンの戦いが「決戦」となり、大陸軍が勝利して戦闘は事実上終了する。1783年のパリ講和条約で正式な終戦となる。

 

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