ゼロから学ぶアメリカ合衆国

ゼロから学んだアメリカ合衆国をわかりやすく説明

北部・・・マサチューセッツ植民地

 1629年にボストンで始まった植民地は、先住民の部族名に因む名前だ。

聖書の教えに忠実に生きようとするピューリタンにとって、英国本土は生活しづらい環境だった。金儲けではなく、信教の自由を求めて、彼らは新大陸へと向かった。理想の実現に向けて、移民は勤勉に働いた。様々な技能や専門知識を持つ人たちから構成され、社会が円滑に機能した。家族単位で入植することが多く、共同体構成人数の増加にも貢献した。

信仰と世俗世界の境目がなく、教会が地域社会を支配した。教会のトップは、多数決という民主的な方法で選出され、各教会の自治が尊重された。会衆派と呼ばれるイギリス国教会の一派が卓越する。彼らは、プロテスタント内の他の信仰を認めず、植民地から追放した。しかし次第に世俗化して行き、厳格な信仰は消えていく。

北部の土地には石や岩も多く、奴隷を用いた集約的農業には向いていなかった。

ニューイングランドと呼ばれる北部には、マサチューセッツのほかにニューハンプシャーコネチカットロードアイランドといった植民地が建設される。 

 

プリマス植民地

 イギリス国王ジェームズ1世ピューリタンを激しく迫害したので、1620年にピルグリムは新大陸へ脱出する。そして現在のボストンの南側に無断で入植した。彼らはイギリス国教会から離脱して、より原理主義的な生活を送った。

比較的短期間でマサチューセッツ植民地に吸収されてしまうが、アメリカ人のアイデンティティに与えた影響は計り知れない。

アメリカでは恒例行事の感謝祭を行ったのは、彼らである。自由と共和制を重んじ、神の祝福を求めて果敢に行動する姿勢は、人々の規範となったのである。

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