ゼロから学ぶアメリカ合衆国

ゼロから学んだアメリカ合衆国をわかりやすく説明

サウスカロライナの経済

 地域経済は、英領バルバドス諸島でのサトウキビ事業経験者が担った。

入植当初に経済基盤は、奴隷貿易だった。遠くアフリカから運ばれてくる黒人奴隷よりも、近所で調達できる先住民奴隷の方が低価格で、大きな競争力となった。

奴隷狩りを生業とする先住民ウエストー族やヤマシー族がフロリダで狩った奴隷を入植者が買い付けて、海外へ輸出していた。

 稲作は、アフリカから連れてこられた黒人奴隷から伝達された。狭い土地でも大量に収穫でき、大量の養分を消費する葉タバコと違って土地を疲弊させることもなかったので、基幹産業に成長する。

労働力としては黒人奴隷が好まれた。先住民はスペインやフランスと同盟を結んで、自分たちに逆らう恐れがあると認識されていたからである。

 サウスカロライナは、貿易が盛んで都市や商業が発展した点が、ヴァージニアとは異なる。バルバドス諸島を通して、農園の労働力となるアフリカ人奴隷を買い付けた。一方で、バルバドスのさとうきび農園へは米を輸出した。穀物が育たないバルバドスで、米は農園労働者の貴重な食糧だった。

 カリブから来たエリザ・ルーカスにより、1740年代以降はインディゴ(藍)栽培も発展する。染料は大英帝国の貴重な輸出品となった。