独立戦争(1775~83)
アメリカ合衆国は、イギリスの13植民地が1776年に独立を宣言した国家である。
独立の動機は、いままで自由放任だった本国が、一転して住民の自由と権益を著しく制限しようとしたからだ。
イギリスは世界の覇権を争うフランスとの戦いに勝利したが、7年に渡る総力戦で、政府の金庫が空っぽになった。そのため、帝国全土で課税を強化することになる。
課税法案はロンドンの議会で可決されて初めて施行されるが、植民地の意見を訊かずに結果だけを押し付けた。
このような暴力的プロセスに、住民の不信感と危機感は強まった。
本国が軍事力で押さえようとするに至って、ついに植民地側も蜂起する。
軍事面で劣る植民地軍はワシントンの指揮の下、ゲリラ戦を続けた。
世界最強の大英帝国に勝てたのは、ヨーロッパ諸国の直接・間接的支援のお陰だった。
こうして産声を上げたアメリカ合衆国が経験したもうひとつの危機は、文字通り国家が内部分裂した南北戦争である。