現在、アメリカは唯一の超大国である。
世界ナンバーワンの地位を確立したのは、第一次世界大戦終了時である。
この戦争で、世界の覇権を争っていたイギリスとドイツ、
それに次ぐフランスが著しく衰弱した。
革命で、ロシアやオスマントルコ・アジアの清といった大国も既に消滅していた。
アメリカは「対岸の火事」で、政治経済のリーダーシップを手に入れた。
現在に至る100年間はアメリカの独壇場だったとイメージするかもしれないが、
アメリカが左うちわだったのは、世界恐慌が発生するまでの高々10年間である。
それ以降、ソ連をはじめとするライバル台頭や国内問題など、
アメリカは粘土のような脆さを露呈し続け、日々弱体化しているのである。