ゼロから学ぶアメリカ合衆国

ゼロから学んだアメリカ合衆国をわかりやすく説明

信仰の衰え

 宗教信条に基づく勤勉さにより、マサチューセッツの共同体は繁栄した。様々な職を担う人材にも事欠かなかった。1636年には、議会主導でハーバード大学が設立され、教育にも力を入れた。

 入植開始から数十年が過ぎ、現地で生まれ育った2世の時代になると、ピューリタンの信仰は衰退していった。経済的成功によって、住民は世俗化していった。1652年には独自の通貨を鋳造、1660年に改定された航海条例も無視して、本国政府をないがしろにした。1684年に特許状は失効し、1686年には周辺の植民地と統合した「ニューイングランド王領」の一部となる。

  農業・漁業・造船・製材業が発展した。石の多い土地は大規模農業には適さず、奴隷制は普及しなかった。信仰の衰えは、セイラムで始まった魔女裁判でピークを迎える。